育毛剤でなぜ髪の毛が生える?そのしくみと効果とは?

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育毛剤でなぜ髪の毛が生えるようになるのか?

育毛剤を使うと、どうして髪の毛が生えてきたり、抜け毛が予防できるのでしょうか?実は、育毛剤のしくみを知るためには、髪の毛が生えるしくみを知る必要があります。

髪の毛は、長く伸びる毛の部分と、その根っこの部分である毛根があります。髪の毛が成長するためには、頭皮の血液が正常に流れ、栄養が毛根に行き渡る必要があります。

しかし、その毛根の周りが汚れや皮脂などで詰まったり、血行が悪くなったり栄養がうまく浸透しないと、髪の毛が細くなったり、抜け落ちたりします。場合によってはカビや菌が繁殖し、炎症を起こすこともあります。そこで、育毛剤は、頭皮を清潔にし、栄養を与え、炎症を抑える働きをします。

育毛剤によってそれぞれ働きが違いますが、大まかに分類すると次の通りです。

・血行を促進する
育毛で最も重要な部分です。髪の毛や毛根の血管を拡張し血行を良くすることで、栄養分が行き渡ります。そして、健やかな髪の毛の発毛を促します。成分としては、クジンエキスやセンブリエキス、ビタミンE、塩化カルプロニウムがあります。

・栄養を与える
髪の毛が生えて発育するためには、栄養は必要不可欠です。育毛剤によって頭皮、毛根へ必要な栄養を与えることができます。また、成長の途中で抜け毛を減らしヘアサイクルを整えます。成分としては、亜鉛、アセチルメチオニン、イノシトールがあります。

・保湿する
髪の毛に潤いを与え、保湿します。乾燥したフケが毛穴に詰まり、固くなるのを防ぐこともできます。アロエ抽出液、イチョウ葉エキス、海藻エキス、オトギリソウエキス、アルテア抽出液などがあります。

・頭皮の炎症を抑え、頭皮を修復する
炎症を起こしたり、荒れている頭皮を改善、修復したりします。また、フケの発生やかゆみも抑えます。頭皮を清潔にして、頭皮環境を整えます。主にグリチルリチン酸ジカリウム、β-グリチルレチン酸があります。

・皮脂を除去する
毛根に溜まった余分な皮脂を取り除き、毛穴の詰まりを解消します。主な成分としては、ビタミンB6、イオウなどがあります。

・男性ホルモンを抑制する
男性型脱毛症(AGA)の症状の人には、男性ホルモンである、テストステロンの働きを抑える育毛剤をおすすめします。オウゴンエキス、イソフラボン、ノコギリヤシなどがあります。

育毛剤の種類

育毛剤は大きく分けて2つあります。

●頭皮に直接塗る外用タイプ
ほとんどの育毛剤がこのタイプに当たります。頭皮に直接つけることで、頭皮の血行改善、栄養の補給、炎症の抑制に効果が期待できます。薬局やドラッグストア、あるいはインターネット通販で購入することができます。価格は、14,000円~7,000円ほどします。

●錠剤を服用する内服タイプ
プロペシア、ミノキシジルタブレットなどがあります。主に病院で医師の診察を受け、処方されるのが一般的です。基本的に保険は適用されず、薬代としては1ヶ月分で7,000円ほどになります。また、海外より個人輸入することもできますが、成分や使用方法が正確にわからない場合、本物ではない場合も考えられ、注意が必要です。

育毛剤の賢い購入方法

育毛剤を買うのは、主にドラッグストアや薬局で買う方法と、インターネットで買う方法があります。育毛剤によっては、インターネットでしか買えないものもあります。購入する前には、薬剤師にアドバイスしてもらうのも良いでしょう。また、インターネット通販であれば、コールセンターに電話し、不明点などを質問することも大切です。さらには、返品保証がある育毛剤もありますので、チェックしてください。

最低でも3ヶ月の継続使用が必要

一般的に育毛剤を使い始めて、少し変化が表れ始めるのが1ヶ月、そして、しっかりと実感できるためには、最低でも3ヶ月が必要になり、6ヶ月かかることも珍しくありません。「なんで、そんなに時間がかかるの?」と思う人もいるでしょう。しかしこれには、ヘアサイクルが深く関わっています。

ヘアサイクルには、主に成長期、退行期、休止期があります。

・成長期…毛母細胞が活発に分裂して、髪の毛がぐんぐん伸び、太くなる時期です。
・退行期…成長は止まりますが、髪の毛は維持されます。
・休止期…毛根が弱くなる時期です。毛穴の奥にある新しい毛に押し出され、古い髪の毛は抜け落ちます。

1本の髪の毛が成長期から退行期を経て、休止期になり、抜け落ちるまで、平均で4年~6年です。頭皮の髪の毛は平均して、10万本あるといわれていますが、150本から100本抜け落ちます。つまり毎日約0.1%が生え替わることになります。このようなヘアサイクルに合わせて、育毛剤が作用します。

副作用を事前に理解しておく

育毛剤を使うことで、副作用が起きる可能性があることも知っておきましょう。

育毛剤の中には、まれに頭皮がかぶれたり、荒れたり、炎症を起こすことがあります。また、めまい、嘔吐、頭痛、手足のしびれを起こすこともあります。男性ホルモンを抑制する成分が働くことにより、性欲の減退が起きることもあります。実際に起こる確率はかなり低いですが、あらかじめ認識しておくことをおすすめします。

副作用を起こさないためにも、これらのことを注意しておきましょう。

・育毛剤の配合成分をチェックする。
・用法、用量を守り、正しく使う。(効き目が少ないと言って、規定以上にたくさん育毛剤をつけても効果は変わりません。)
・異常が表れたらすぐに医師の診療を受ける。
・男性ホルモンに作用する育毛剤の中には、女性の使用が禁止されているものもあります。

育毛剤と一緒に育毛シャンプーを使うことで効果を高められます。

その他にも育毛シャンプーを使うことでより、発育、育毛の高い効果を得ることができます。育毛シャンプーには、一般に市販されているシャンプーとは違い、成分が異なります。

一般のシャンプーには、石油系や石鹸系のものがあり、頭皮や髪の毛にダメージを与えています。正常な状態である頭皮の人にはそれほど問題は無いかもしれませんが、頭皮が弱っている人、敏感肌の人、抜け毛が多い人は使用を避けた方が良いでしょう。

一方で育毛シャンプーは、アミノ酸系の成分を含んだものが多く、頭皮と髪の毛を痛めず、汚れを落とすことができます。刺激もほとんどなく、肌の弱い人でも使うことができます。また、髪の毛に栄養を与え、保湿するので、髪の毛の抜け毛を防ぐ働きもあります。価格の相場は14,000円前後です。


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